こんにちは、よねぐちです。

9月6日の停電から北海道胆振東部地震による停電(ブラックアウト)から2週間余りが経過しました。

北海道ではさまざまなところでかなりの影響を受けたと思います。

僕といえば、道東方面に居住しているため、地震の影響は特にありませんでしたが、
停電の影響は少なからず受けました。

・断水こそなりませんでしたが、電気が使えなかったので、お湯が沸かせず風呂に入れない。

・IH調理器が使えない(これはカセットコンロがあったので、何とかなりました)。

・携帯電話が圏外となり、通話、インターネットができない。

・牧場での作業がほとんどできないため、自宅待機。

個人的には上記のような感じだったので、大きな被害はありませんでした。

しかし、牧場を経営している酪農家にとってはかなりの被害があったのではと思います。

牛乳が搾れない

牛から生乳を搾る際、ミルカーという搾乳機を使用しますが、
これの動力が電気なので、停電時は使用できません。

(※牛乳、生乳の定義の違いはありますが、この記事では特に区別していません)

今の時代は何十頭から何百頭と飼養している牧場が多いので、
手で絞ろうと思ってもなかなかできるものではありません。

そのため、発電機を持っていない牧場は停電が回復するまで、搾らないところもあったようです。

地域によっては、指定団体が所有している発電機を職員が貸して回ったり、
個人で持っている発電機を貸し借りして、事なきを得たようです。

(中には十何時間もかけて手で搾った牧場もあったとか・・・
そして乳房炎が出なかったという・・・すごい・・・)

乳が搾れないことが、なぜダメかというと、
泌乳期の牛は食べたら食べただけ乳をつくるので、搾らなければ、
乳房が炎症を起こしてしまいます(これを乳房炎という)。
つまり、病気になってしまいます。
その状態の乳は出荷することができないため、廃棄されます。
また、病気が悪化すれば、最悪死に至ります。

今回の停電でも、これが原因で死んでしまったところもあるようです。

牛乳が保存できない

牛乳は搾ったあと集乳車で集められる前まで、バルククーラーと呼ばれる冷却機で保存されます。
このバルククーラーで、腐敗しないように基本5℃以下で保存されるわけですが、
これが使用できないので、廃棄するしかありません。

牛1頭1日あたりの乳量は、個体差がありますが、平均してだいたい30kgとなります。
酪農家1件では少なくとも50頭以上飼養していることが多いので、
2日で3t以上、乳1kgあたり約100円、そのあと乳房炎になったことなども考慮に入れると、
30万円以上の損害が出ていると考えられます。

ある酪農家の方は、金額以上に搾った牛乳を捨てる時はやるせない気持ちになったとおっしゃっていました。

今回の停電は目に見えないところにもダメージを与えていったようです。

しかし一部、被害が最小限に抑えられたところもあるようで、
発電機を所有し、指定団体以外のところに出荷して、道外で加工している牧場では
上記ほどの被害にはなっていないとのことでした。

備えあれば憂いなし

今回の地震、停電では多くの教訓が得られたと思います。

個人的にも、地震があっても北海道は今までそれほど大きな被害にはなっていないから大丈夫と
どこか油断していた節がありました。

しかし、今の時代でもこれほどの大規模停電が起こり、
地震ではほぼ被害がないにもかかわらず、大きな被害となりました。

このような出来事はたとえ数年、十数年に一度だとしても
一家に一台発電機、酪農を営むには必要かもしれませんね(もちろん酪農に限ったことではありませんが)。